想いの箱

最近は、自分の心の奥底に封じ込めていた『過去の想い』を、外へ出したい衝動に駆られる。

昔の自分では、決して心の奥底から取り出してはいけない『過去の想い』の箱。
その箱を手にした瞬間、
恐怖、不安、怒り、悲しみ、惨めさ・・・
そんな感情に飲み込まれ、もう戻ってはこられなかっただろう。



しかし、私の一番の心のエネルギーである、『母の愛』を2年くらい前から受け取れるようになってから、少しずつ箱を手に取るようになっていった。

最初は手に持って眺めるだけ。

今度は、ほこりを払ってみた。
ほこりが分厚く積み重なって気付かなかったが、その箱に刻まれた装飾は、とても綺麗なものだった。

そして時々、箱の蓋を開けて中を覗き見るようになっていった。

覗いては蓋を閉め、覗いては蓋を閉め。


最初に箱を手にした時から約2年。
今私は、その箱の中に手を突っ込み、中のものを取り出し、太陽の下でしっかりと見ようとしている。
感情に飲み込まれないよう、しっかりと自分を保ちながら。

もうそこには善悪など無く、ただ、様々な感情に翻弄されている小さい自分がいる。
私はその小さい自分をしっかりと抱き締める。
「もう、大丈夫だよ。私が隣にいるから。」

込み上げてくる涙も一緒に、受け止める。




こうしていくうちに、いつかきっとこの想いは浄化され、素晴らしい私の一部になっていくのだろう。

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