「女」の敵は「女」

今日は『ママと一緒に働くのは迷惑なのか?ー評価と責任ー』のディスカッションが行われた。

前回同様、まだまだ話し足らない様子で終わった。

明確な答えが出ていない、女性活躍に関するテーマ。

だからこそ本音で話し合って、”どんな価値観が存在するのか?”を発見できる、とてもいい機会だった。


そこで出てきた女の嫉妬の話。

時短制度が無かった先輩ママ社員は、今の若いママ社員に嫉妬してしまう。

自分たちは制度や風土が無い中で必死にやってきたのに、制度もしっかり有り、風土も少しながら有る中でぬくぬくとやっている。

嫉妬して当然のことだ。


私は一人目復帰直前で、ちょうど時短制度ができた。

先輩方からは、

『夜中や朝5時から晩御飯の支度をある程度整えてから毎日出勤。

子供を保育園に迎えに行き、帰ってきたらすぐに晩御飯が食べられるようにしているんだ。』

と聞いていたので、正直、

”そこまでして働く意味があるのか?一生働き続けたいけど、その負荷を追ってまでやり続けたい仕事がここにはあるのか?”

と、仕事と家事育児の負担を天秤にかけて迷ったりもした。


復帰直前に時短の制度ができたと知った時は、「助かった!」とばかりに、時短勤務を迷うことなく選択した。

フルタイムで仕事をやり続けれる自信は無かった。だから、心からこの制度を喜んだ。


制度が無かった時代を生き抜いてきた先輩ママは、どれほど必死だっただろうか。

彼女たちの中には、当時に時短制度が有ったら迷わず選択した人もいたであろう。

途中で挫折し、退社を選択人も多いのだろう。

今残っている人達は、精鋭部隊なのだ。

一生懸命歯を食いしばって自分にムチを打ち続けた日々もあっただだろう。


そんな思いをしてきた人達が、育児休暇も十分に取れ、時短の制度まである現代のママに嫉妬しない方がマレなのではないだろうか。


人は、”自分は頑張ったのに!(『自分はやりたくてやっている』と自覚できていない状況)”

という思いを抱えていればいる程、同じ状況で”楽をしている人”を見ると腹が立つ。

自分が当時に味わった、”私はこんなに頑張っているんだよ!” って感情を刺激されるからだ。

心の奥底に仕舞い込んで、いつの間にか忘れていた感情。


そんな感情が他者によって湧きあがってきた時は、その感情を手放す時なのかもしれない。

他者に自分の感情を繋げてしまっているその嫉妬の感情を、”これは自分の心の叫びなんだ~”と自覚し、当時の自分の感情を癒してあげる作業をしてあげたら、楽になるのかもしれない。


あの時の自分、本当に辛かったね。良く頑張ったよね。みんながみんな、できることじゃないよ。私ってすごい!

って。


そして、『あれは自分がやりたくてやっていたんだ』って自分の中で腹落ちしたら、他者への攻撃性はふっと消え、他者と自分とを切り離すことができ、他者を受け入れられるようになる。


”自分がやりたくて選択している”こと、”やりたいことをやれている喜び”を感じながら過ごしていた人は、きっとこの嫉妬の感情は無いと思う。



私の経験上、ふと思った。


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