欲しがりちゃん

子供の頃、母親が私に注意をすると、よくこう思っていた。


「ママは私の事が好きじゃないんだ!」


実際に口に出して言っていたのだろうか、、、、

小さい頃は母親に言っていただろう。


母親にとっては、とっても理不尽なこと。

私が散らかしたから「片づけなさい」と言っただけなのに、こう言われる。

物をすぐなくすから「気を付けなさい」と言っただけなのに、こう言われる。


ぜ~んぶ、ぜ~んぶ、ママの愛情が欲しかった。

もっと私を可愛いと言って。

もっともっと抱きしめて。

純粋に愛してると言って。


いっぱい、いっぱい欲しがりちゃんだった。



私は親になり、疑問に思った。

自分の子供達は全然言わない。

子供はみんな私のように言うんだと思ってた。

私の子供達は欲しがらない。

おかしい・・・


周りの子たちを見ると、欲しがりちゃんも、ちゃんといる。

親の態度の違いでそうなるのか観察してみたが、あてはまらない。

私の母親だって、子供第一で、今の私以上に私に手をかけてくれた。


やっぱり、産まれながらの欲しがりちゃんって存在するんだなぁ。

そういう結論にたどり着いた。


欲しがりちゃんのタイプをレーダーチャートにあてはめて考えてみた。

項目は果てしなくあるが、簡単に書いてみた。

欲しがりちゃんのレーダーチャートは、『情緒の安定』の項目がとっても低い。

『感情表現の豊かさ』はとても高く、

『周囲の空気を感じる力』は経験と共に高くなっていく。

など。


注意:欲しがりちゃんでも色々な種類があるので完全一致は無理なので、特に私の例を出してみた


こういう風に項目でだしてみると、ただ、『情緒安定』項目の値が低いだけで、他は高い部分もたくさんある。

たった一つの項目が異様に低いというだけの事だが、欲しがりちゃんの親は大変だと思う(^ ^;。


『情緒の安定』項目は、物事をする全ての基礎となる部分になるからだ。


しかし、低いものはしょうがない。

どうやったってスタート位置は変えられない。


ここで間違ってはいけないのは、

欲しがりちゃんを卒業するには『自分の力』でしか卒業できないのだ。

親がいつまでも欲求を満たそうとしても、欲しがりちゃんの欲求は底が無いのだ。

でも、基礎部分(幼少期)はしっかりと愛情で固めてあげてほしい。

それは何でも要求を聞くという事とは違う。

親も人間。できることとできないことがあることもしっかり伝え、

出来る範囲内で純粋な『愛情』を伝えてあげて欲しい。


そしていつか自分で『卒業しよう』と決め、努力し始めた時、

長い時間かけて親からもらってきた『愛情』をエネルギーにして立ち上がる。

私は、その『愛情』にどれだけ救われたことか。




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